2018/11/16

木材の種類と性質~針葉樹編~

「木材の種類と性質~広葉樹編~」に引き続き、こちらでは針葉樹編をまとめてまいります(#^^#)

針葉樹・・・針のような細い葉をもつ針葉樹。まっすぐ伸びるのが特徴で、細胞間に含有する空気の割合が多いく、軽く・柔らかい材質になります。自然にまっすぐに伸びる性質から機械式工具がなかった時代に「軽くて切り出しやすい」という理由で住宅の柱や梁材として多く使われていました。

靴を脱ぐ日本では廊下材としても使われることが多いです。
戦中・戦後に資材不足からたくさんの樹木が伐採され取りつくした山には比較的早く育つ杉・ヒノキが大量に植林されました(後に、これが花粉症の原因になっているといわれています)。
現在家具として多く流通しているのは杉やパインが多いです(ヒノキも近年は流通するようになりました)。

【パイン(松)】
※産地によって木肌・材質が変わります。
カントリー家具で使われるイメージが強い材です。

◆北欧パイン(フィンランドパインが有名)・・・寒冷地で生息するため年輪幅が細かく、木肌はきめ細かくなります。やや硬質で重いですが、パイン自体が柔らかい材なので加工性は中程度。
ヤニツボと言われる松ヤニがたまっているヤニが良く出る箇所も。一般的にはレッドパインは高級品、ホワイトパインは廉価品に使用されます。
◆メルクシパイン・・・インドネシアを主にした東南アジアが原産。暖かい場所に生育するため年輪は広く、木肌は粗いです。軟質で軽め。加工性は良いものの耐久性は高くありません。
◆イエローパイン・・・樹高が45mほどにもなる大きな木で摩耗に対する耐久性があり、光沢が出やすい仕上がりの美しい木。加工性はやや困難。松科の木材としては比較的ヤニが出にくく乾燥も容易で、収縮もおこらず安定しています。北米が原産。
◆レッドパイン・・・産地は北欧とロシア(シベリア)。寒冷地にあたるため年輪幅は細かく木肌はきめ細かいです。流通しているのはシベリア産と隣接する中国産が多いようです。ただしこの辺りのパインは寒冷地すぎて樹木ごと凍ってしまうことも多く、細胞が不規則で不安定なものも多いようです。
名前の示す通り経年で飴色に美しく変化するのはレッドパインの特徴。ホワイトパインは目は詰まっていますが若干黒ずみも出る為、レッドパインほどは美しくなりません。
スウェーデン産のレッドパインが最上物になります。

パイン材はこれ以外にオセアニアのラジアータパインや北米のロッジポールパイン、ポンデロッサパインなど様々な種類があります。


【杉】
杉は割裂性が良く薪割のように割ることによって角材から板材まで作ることが可能です。

この性質から日本では現代の製材用の大型機械がない時代から重要な木材として重宝されてきました。柔らかい木になるためノコギリなどの手道具などでの加工も容易で、経験のない人でもすぐ加工できるのが特徴とも言えます。
ヒノキやヒバと同じく特有の芳香があるため建築材などに使い香りを楽しむだけでなく、日本酒を杉で作った樽に貯蔵して香りづけを行うこともあります。足場板として使われるのも杉です。
また、最近の西海岸スタイルなどのヴィンテージ風家具の流行により、古材の価値が上がっています。
建築現場で使われなくなった足場板が高値で取引されることがあります。辺材は白く心材は淡紅褐色で境界ははっきりしています。
☆レッドシダー(米杉)・・・原産地は北米。樹高が高い非常に大きな木です。水に触れても腐りにくい強い耐久性を持っています。基本的にはアウトドアのウッドデッキやフェンスで使われることが多く、家具に使われることはあまりありません。
☆屋久杉・・・屋久島の杉の中で樹齢1000年を超えるものを屋久杉と呼びます。木目が大変鮮明で上杢の笹目模様が出る独特の美しさがあります。複雑な木目でも狂わないという特徴を持ちます。屋久島は土壌が痩せていて木の成長が遅いため、年輪幅は狭く木目が詰まっていて樹脂分も多く腐りにくいです。一般的な家具にはほとんど使われません。

【ヒノキ】
木曽五木にも数えられる建築材として有用な木。
カンナなどで仕上げを行うと美しい光沢も出る上、特有の芳香も出てきます。心材の耐久性が高く水湿にも強い傾向があります。特に菌や虫などに対する耐性が強いため国内の針葉樹の中では第一級の良材として知られます。

国内では福島県東南部以南に分布しています。台湾にも台湾ヒノキが生育しています。
やや高価であまり一般的な家具では使われていません。
優しい木目・木肌から学習机や二段ベッドなど子供が使う家具で使われることが多いようです。
経年で色は濃くなっていきます。また木質はきめ細かく油分を含んでいるため水に強く汚れづらい特徴もあるため経年変化を楽しめる材にもなります。

【その他】
◆桐・・・桐はゴマノハグサ科の落葉高木。厳密には草の仲間。
日本の樹木の中で一番軽く色白で木肌は美しい。狂いも少なく湿度の透過性や熱伝導率が極めて小さいという特徴からたんすの材料、高級貴重品の収納する箱に良く用いられています。
岩手の南部桐福島の会津桐広島から岡山の備後桐が有名。近年生産量が減少し中国を筆頭に台湾、アメリカ、ブラジルなどからも輸入されています。
タンニンを含むため、時間をかけて乾燥を行いながら渋を抜く作業が必要となります。そのような手間をかけていない粗悪品は、使っていくうちに黒ズミが出てきてしまいます。
安価な海外で製材された桐材は渋を抜くため漂白剤などの薬品を使って強制的に渋を抜いている場合があります。何の薬品を使っているのか不明瞭のため、安価でも避けているメーカーも多いです。
桐の良材が少ない事と、渋が出るのを嫌う消費者の志向から、代替としてファルカタ材(南洋桐)を使ったりシナ材を使ったりすることも多くなりました。
但し高級箪笥と呼ばれるカテゴリーでは今も国産桐が使われます。ベッドのスノコも以前は桐を使うことが多かったのですが、今はLVL(単板積層材/長い方向に強度の出る合板)が主流で、ポプラが多く使われています。

☆☆☆☆☆☆☆
いかがでしたでしょうか。現在、一般的に流通しているものを中心にまとめました。
他にも、ケヤキ、楠、ローズウッド、栗など一枚板の材も含めるとまだまだ多くの種類がございます。

また、オイル塗装のような濡れ色(着色をしない)ものと塗装時に着色をするものにも分かれます。
銘木と呼ばれるものは木目の美しさを活かすため無着色が一般的。レッドオークやラバーウッドなどは、着色する事の方が多いです(※ウォールナットは若干着色して濃淡の調整をすることもあるようです)。

木の性格などを把握することで、より出来上がった家具に対する愛着も増すのではないでしょうか(#^^#)
→「木材の種類と性質~番外編~」につづきます

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